投資信託という言葉は知っていても、「ETF」が何を指すのか、投資信託と何が違うのかは意外と分かりにくいものです。この記事では、ETF(上場投資信託)の仕組みと、投資信託との違い、新NISAでの考え方を、初心者向けに整理します。
ラボ長の結論:ETFは「取引所に上場している投資信託」であり、株式と同じように売買できる点が投資信託と大きく異なります。ETFと投資信託はどちらが優れているというものではなく、取引方法やコストの考え方が異なる別の選択肢です。この記事では、仕組みの基本から、投資信託との違い、新NISAでの考え方、始め方までを順に確認していきます。
この記事で分かること
- ETFの基本的な意味と仕組み
- ETFのメリットと、必ず理解しておきたい注意点
- ETFと投資信託の違い
- 新NISAでETFを買う場合に知っておきたいこと(2026年10月時点)
- ETFを検討するときの基本的な流れ
ETFとは?
ETFとは、Exchange Traded Fund(上場投資信託)の略称で、株価指数などの指標に連動する運用を目的とし、証券取引所に上場して売買できる商品です。投資信託とは?初心者向けに仕組み・選び方・始め方を徹底解説で解説している投資信託の一種ですが、取引所に上場しているという点が大きな特徴です。
名前に「上場」とある通り、ETFは証券取引所での取引時間中であれば、株式と同じように売買できます。
ETFの仕組み

ETFには、大きく2つの市場があります。
一つは「発行市場」です。証券会社や機関投資家など、特定の資格を持つ「指定参加者」と呼ばれる参加者が、現物の株式などをまとめたものとETFを相互に交換することで、ETFが新たに生まれたり(設定)、ETFが現物の株式などに戻ったり(交換)します。もう一つは「流通市場」で、指定参加者を通じて発行されたETFが証券取引所に上場され、私たち一般の個人投資家はこの流通市場でETFを売買します。
個人投資家が実際にETFを売買する際は、通常の株式と同じように、取引先の証券会社を通じて注文を出します。指定参加者のような特別な手続きは必要ありません。
ETFのメリット
ETFには、次のようなメリットがあるとされています。
- 取引所の取引時間中はリアルタイムで売買できる:
株式と同じように、指値注文(価格を指定する注文)や成行注文(価格を指定しない注文)が使えます。投資信託は1日1回決まる基準価額での取引になるため、この点は大きな違いです。 - 一般的に投資信託より保有コストが低めの傾向がある:
ETFは販売会社向けの信託報酬がかからない仕組みのため、一般的な投資信託と比べて信託報酬(保有コスト)が低めに設定される傾向があります。ただし、商品によってコストは大きく異なるため、個別の商品ごとに必ず確認してください。
ETFのデメリット・注意点
一方で、ETFには次のような注意点もあります。
- 売買の都度、証券会社の取引手数料がかかる場合がある:
投資信託の中には購入時手数料が無料(ノーロード)のものがありますが、ETFは株式と同じ取引になるため、証券会社によっては売買ごとに手数料がかかります。 - 市場価格が指標・基準価額と一致しない場合がある:
ETFは取引所での需給によって価格が決まるため、出来高の少ない銘柄では、市場価格が本来の指標の値から一時的に離れる場合があります。 - 分配金は保証されるものではありません:
ETFも投資信託と同様、分配金の有無や金額は運用状況によって変わり、保証されるものではありません。 - 元本は保証されません:
ETFは株式と同様に市場で取引される商品であり、投資信託と同じく元本保証はありません。市場価格の変動により、投資した金額を下回ることもあります。 - 為替変動の影響を受けることがある:
海外の資産に投資するETFの場合、為替レートの変動によって円換算での評価額が増減することがあります。
ETFと投資信託の違い

ETFと投資信託は、どちらも「複数の資産を集めてまとめて運用する」という点では同じ仕組みですが、以下のような違いがあります。
| 比較項目 | ETF | 投資信託 |
|---|---|---|
| 上場 | 上場している | 上場していない |
| 主な取扱い | 証券会社のみ | 証券会社・銀行など |
| 価格 | 取引所の取引時間中、リアルタイムで変動 | 1日1回の基準価額 |
| 注文方法 | 指値注文・成行注文が可能 | 基準価額での購入のみ |
| コストの考え方 | 一般的に保有コストが低めの傾向。売買手数料がかかる場合がある | 購入時手数料が無料(ノーロード)の商品もある。保有コストはETFより高めの傾向 |
どちらが優れているというものではなく、リアルタイムで売買したいか、コツコツ積み立てたいかなど、目的によって選び方が変わります。
新NISAでETFを買う場合の注意点
新NISA(2024年開始の制度)には、【2026年最新版】新NISA完全ガイド|初心者向けに始め方・おすすめ運用方法を徹底解説で詳しく解説している「つみたて投資枠」(年間120万円)と「成長投資枠」(年間240万円、両枠合計で年間360万円)があり、生涯非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)です(2026年10月時点)。
ETFがどちらの枠で買えるかは、枠によって扱いが異なります。成長投資枠では、信託期間が無期限または20年以上であることなど一定の条件を満たすETFが幅広く対象になります。一方、つみたて投資枠で対象になるETFはごく少数に限られる傾向があります。対象になるETFの具体的な本数や銘柄は変わることがあるため、最新の情報は金融庁や各証券会社の公式サイトで確認してください。
ETFの始め方
ETFを始める場合も、基本的な流れは投資信託や他の投資と大きくは変わりません。
STEP1:投資の目的を整理する
まず、何のために資産運用をするのか、いつ頃使う予定のお金なのかを整理しましょう。
STEP2:証券口座を準備する
ETFを買うには証券会社の口座が必要です。証券会社の一般的な選び方は【2026年最新版】初心者におすすめの証券会社5選|新NISAで失敗しない選び方を徹底比較で解説しています。この記事では特定の証券会社を推奨するものではありません。
STEP3:ETFか投資信託か、自分に合う形を考える
リアルタイムで売買したいか、決まったタイミングで積み立てたいかなど、自分の使い方に合わせて検討しましょう。インデックス投資という考え方についてはインデックス投資とは?初心者向けにメリット・始め方を徹底解説、代表的な指数についてはS&P500とは?初心者向けに特徴・メリット・投資方法を徹底解説やオルカン(全世界株式)とは?初心者向けに特徴・S&P500との違い・始め方を徹底解説も参考になります。
STEP4:少額から検討する
いきなり大きな金額で始めるのではなく、無理のない範囲で少額から検討することも一つの考え方です。
なお、配当(分配金)を重視する投資スタイルについては高配当株投資とは?初心者向けに仕組み・メリット・リスクを徹底解説で、高配当株ETFという選択肢にも触れています。
よくある質問
ETFは投資信託より必ず得ですか?
いいえ。ETFと投資信託はそれぞれ特徴が異なり、どちらが得かは目的や商品によって変わります。一般的にETFは保有コストが低めの傾向がありますが、売買手数料や取引のしやすさなど、他の面も含めて検討することが大切です。
新NISAでETFを買うにはどうすればいいですか?
証券会社でNISA口座を開設し、成長投資枠またはつみたて投資枠(対象ETFは限られます)でETFを購入します。対象になるETFは証券会社や金融庁の公式情報で確認してください。
ETFにもリスクはありますか?
はい。ETFも投資信託と同様に元本は保証されません。市場価格の変動や、出来高の少ない銘柄では市場価格と指標の値がずれる場合があるなど、注意点があります。
まとめ|ETFと投資信託、どちらを選ぶかは目的で決める
ETFは取引所に上場した投資信託であり、リアルタイムで売買できる点や、一般的に保有コストが低めの傾向がある点が特徴です。一方で、売買手数料がかかる場合があることや、市場価格が指標とずれる場合があることには注意が必要です。
ETFと投資信託はどちらが優れているというものではなく、自分がどのように資産運用をしたいかによって選ぶべき形が変わります。まずは【2026年最新版】新NISA完全ガイド|初心者向けに始め方・おすすめ運用方法を徹底解説で新NISA全体の仕組みを確認し、自分に合った投資の形を探してみてください。


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